万年筆の達人のお店 小野萬年筆

ブログ

2024/12/28
コラム

【モンブラン】万年筆 No,149 14金ペン先 中白

マイスターシュテック No,149 ペン先は14金です、ペン先の模様の中がロジュウムメッキされているものです、ずいぶん昔のモデルになります、たぶん50年位前にはなるでしょう、一度修理をして胴軸や尻軸、キャップなども変わっておりますがペン先は元の50年程前の物です、現在の「F」ポイントを出来るだけ細くしたいとの依頼です、よって現行モデルの「EF」まで調整します。

今の、モンブランの“EF”はかなり細くなっており、以前(10数年前)のEFとは比べ物にならないくらい細く仕上がっております(F以上はそのまま)、日本人の細字好みになっていると思います、それでいてカリカリしたり引っかかったりはしません、さすがにモンブランです素晴らしい仕上がりです、細かいところまでキッチリと仕上げてきます。

今回の依頼もFでは太くて使いづらいとの事で、出来るだけ細くしかもインク出はかすれないように、当然ながら引っ掛かりやがさつきは無くあくまでも滑らかにとの注文です。

細くすれば当然手に当たる感触は、太いペン先よりは硬く感じます、引っ掛かりやざらつきとは少し違うのですが、やはり書きずらさは感じます、それを出来るだけ滑らかにするには丁寧な仕上げとオーナーの書き癖に合わせた調整しかありません、この調整には利き手に合わせたペンの捻り具合や角度・筆圧などを見て出来るだけそれに合わせるように仕上げます、それでも一発での調整は難しい時があります、今回は2度の微調整でOKを頂きました。

胴軸と胴軸リングに少しの段差があります、これは一度修理をした時に部品を新しい物に交換している為に古い軸との部妙な違いです、数十年前の金型と現在の金型との微細な違いと思われます、気にしなければそのままですが気にされる方はやはり気になるようです、それを調整してほしいと合わせて依頼されました、大きな違いになりますと調整は難しくなりますが微妙な違い(手触り)位いなら調整は可能です。

今回の依頼はかなり手間取りましたがなんとうまく出来たのではないかと思います。

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2024/12/24
コラム

ペリカン M800 青縞
ペリカン M600 バイオレットホワイト
デルタ  ドルチェヴィータ ミデアムオリジナル

今回はペリカンM800 ブルー//ペリカン限定品M600バイオレットホワイト//

デルタ ドルチェヴィータ ミデアムオリジナルの依頼は3本になります。

M800はザラツキの調整です、曲がっていませんがペン先の上下のズレによるザラツキでした、わずかなズレでしたのでひどいザラツキではありませんが、やはり書いていると気になります、万年筆は僅かな不具合でも一度気になりだしますと、筆記のたびにそこが気になり、どうしても意識がその部分に行ってしまい気持ちよく快適に筆記出来ない物です、我慢は禁物です、キッチリ調整していつも最も良い状態で快適に使えて当然の物です。

ペン先のハートポイント(穴)からキリ割にかけての曲がりを直し、形を整えイリジュウムの磨き(研磨ではありません、研磨は最後の手段です)をし、インク出を好みに調整します。

100%アナログの万年筆、自分のお気に入りの萬年筆は自分だけの物、筆圧も角度も、インク出もさらには利き腕も身内であってもその個性は違います、人とは共有出来ない物ですご自身の書き癖を追求してください。

2本目の限定品M600 バイオレット ホワイトも少しのザラツキがありました、これはペン先がずれていると言う程の事はありませんが、書き味が悪いと感じました、全体として滑らかな感じがありません、原因はハッキリしませんが分解をしてペン先全体のゆがみを調整しイリジュウムの磨きをしました、これでペリカン本来の滑らかでスムースな書き味になりました。

3本目は、久ぶりのデルタ ドルチェヴィータ ミデアムオリジナルです、これは特に問題ありません、しばらく使って無く保管していたので、オーバーホールをしてほしいとの事で、お持ちになれました。

オーバーホール後書き味の点検、インク出の点検そしてキャップ、他の部分の銀磨きをしました、スターリングシルバーですので時間と共に黒く変色します。

デルタが無くなってから久しくなります、結構人気があったので無くなったのは残念です。最近デルタの元社員がデルタを復活したと聞きましたが、元のオリジナルと同じ物なのでしょうか。

この3本は、小野萬年筆で10年ほど前にお求め頂いた物ですので全て無料の修理調整になります、当店はお求め頂いた物は当店で出来る事はいつでも無料で対応させて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2024/11/29
コラム

【モンブラン】万年筆 チャールズ・ディケンズ

2001年発売の作家シリーズ チャールズ・ディケンズ 万年筆12.000本の限定販売です、他にボールペン2.000本とメカニカルペンシルとのセットがありました。

ペン先は18金でチャールズ・ディケンズのモノグラムを刻み込んだ一部ロジュウム仕上げになっており、胴軸にはディケンズのサインが刻んでおります。

一応ペン先は洗っており見た目は綺麗に見えるのですが、分解してまでは手入れをしていないので一度完全にオーバーホールをしてほしいとの依頼でした、又キャップ・天ビス・クリップ・胴軸リングはスターリングシルバー製ですので黒く変色しておりました、時折消しゴムで磨いているとの事でしたが、やはり綺麗にはなりきれません一度ピカピカに磨いてほしいとの事でした。

キャップやら軸の磨きは本当に手間のかかるものです、すべてを分解して部品の一つ一つを磨かなくては本当に綺麗になりません、ですが仕上がった時は自分でも納得のいく仕上がりになります、後はインク出・書き味の調整で仕上がりです。

写真はオーバーホール後の写真になります。

 

 

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2024/11/20
コラム

【モンブラン】万年筆 モンブラン P149・FとP146・EF

P146 EFのペン先がザラ付くとの事での調整です、これは20181月に販売したものです、ペン先にずれがあるのと、キリ割が広がっているのが原因でした。

ペン先のズレの調整と、切り割りの調整により適度なインク出の調整しイリジュウムの磨きで心地よい書き味になりました。

 

P149 Fこれも当店で20167月に販売した物です、初めはP146だけの依頼でしたが

当店のカルテには販売記録がありますので、P149も今お持ちでしたら同時にオーバーホールしますとの事でお受けしました。

当店にはお求め頂いた時の、オーナーの書き癖を保存しておりますのでそれに基づいて、ペン先を整えてお返ししました。
当店で販売した物ですのいずれも無料の調整です。

 

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2024/11/16
コラム

【モンブラン】万年筆 No,1147

久しぶりにノブレスの修理です、初代ノブレスNo,114720金張り)が製造中止になってからもで40年程になります、これ以外にもノブレスのシリーズにはNo,1157112811241122と言う品番の万年筆があり、それぞれにボールペンとメカニカルペンシルにローラボールペンがあり、FPBPSPRBと同じデザインで4本セットになるようになっておりました。  正確には日本未発売の金張りのシリーズのボールペンで模様の違うNo.1947/1~4と言う品番で4種類の模様がありましたが、日本にはサンプルしか入荷しておりませんでした。

このノブレスの修理はメーカーでは受け付けてさえくれません、ドイツにも部品が無くなりましたのでその場で返却されます、当店でもほとんど場合修理不可でお返ししますが、例外があり首軸の中のカートリッジインクを差し込む部分の足(突起)が折れて無く、この部分が生きてればオーバーホールで再生でき返る可能性があります。

今回は幸いにもこの足の部分(透明胴軸)が生きておりましたので、預かることにしました。  たまたま出てきたモンブラン、20年以上もほったらかしになっていたとの事です、書こうとした所キャップが開かなく色々と試したがどうにもならなく当店に持ち込まれました。

ご自身であれこれした物ですから、首軸のネジが変形しており胴軸も回りにくい状態でしたので、修理不可で未修理返却を条件に預かることにしました。

まずこびり付いて固着したキャップを外さなければなりません、どの部分も壊すことが出来ません(何せ部品全くありません)ので慎重にキャップを外さねばなりません、キャップを外すのに4日かかりましたが、外れれば後は分解しペン先の直し調整、インナーキャップの調整、首軸のネジの曲がり直しやら手順通りの修理調整になります。

首軸にこびりついたインクの後は取れませんが(無理に取ればメッキがはが剥がれます)ご使用頂く分には問題ないと思いました、これでまた何年も相棒でいてくれるでしょう。

写真は修理が出来上がった物です、キャップが開きませんので修理前の写真はありません。

 

 

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2024/11/12
コラム

【モンブラン】No,P149

202312月にお求め頂いた、モンブラン マイスターシュティック No,P149 Fになります。

今回はパーマネントインクを使用のためか?、ペン芯・ペン先にべったりとインクがこびり付いておりました、又ペン先が微妙にずれており書き味にも影響が出ておりました。

パーマネントインク(顔料インク)は色が濃くてハッキリしており、黒はあくまで黒く青はロイヤルブルーの様に明るいブルーではなく、又ブルーブラックの様に黒っぽくもありません、本当に真っ青です。 染料のインクと違い粒子が溶け合っているわけでは無く混じりあっているだけですので、微細な粒子がどうしてもペン先やらペン芯にこびり付くようです、ただこれは製品の不良ではありませんので、メーカーに出せばオーバーホールで有料の修理なります、が当店ではお求め頂いた万年筆は当店で出来る修理調整はいつでも全て無料で対応します、今回は同時にインク出を少し多めに調整してほしいとの希望もありましてので、インク出の調整もしております。

ペン先・インク出の調整とオーバーホールをしましたが当然無料対応になります。

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2024/10/28
コラム

【セーラー】万年筆 プロフェッショショナル

最近 “M”として入手されたとの事ですが、普段使っているMより太く感じBに近いと言う事で、少し細くならないかとの相談がありました。

セーラーのこのプロヘッショナルは同メーカーのMよりは少し太目かもしれないとの事らしいです、オーナーは普段使っている同メーカーのM位にしてほしいとの依頼でした、が私はセーラーのMがどの程度の太さか判りませんので(ペンポイントの基準はメーカーで違います、そのメーカーの基準で製作します)ご自身がこの程度の太さを希望するとする、名前や住所などいくつか書いた物をサンプルとして同封してもらいました、それと同時に筆圧・角度・ペン先の向き・角度・インク出の好みなどご自身の書き癖を書いた物を同封していただきそれに出来るだけ近づける様に調整しました、ただ郵送での依頼ですので今回の調整一発でぴたりとオーナーの希望どうりになっているとは判りません、その時はオーナーの希望をさらに詳しくお聞調整してゆきます。

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2024/10/26
コラム

【モンブラン】 万年筆 Nio,149 ペン先曲がり直し

「インクが出ないと」お持ちになりました。 確かにインク詰まりもありますが、同時にペン先先端のイリジュウムの際で少し右に曲がっているのが二つ目の原因でした、これ位なら何とか書けますがEFとは思えないくらい太くなるのとインク出が不安定で、とても気持ち良く筆記出来るものではありません、我慢して使っておられたようですが我慢できずに思いあまって調整にご来店になられました。

天ビスを止めるねじにも錆が出ておりましたので、これも新しい物に交換しました。

これで、普段からの手入れをされればまた何年も快適にご使用いただけることになります。

 

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2024/10/23
コラム

【モンブラン】万年筆 オールドタイマー No,12 黒

インクが出ないとお持ちになりました、がよく見ると尻軸に小さなクラックが入っておりました、さらに初期のタイプでしたのでペンカバーがナイロンではなくエボナイト製でした、これは一度分解するとペンカバーに入っているゴムのパッキンが二度と入らなくなりますので、ナイロン製のペンカバーに交換しなくてはなりません。 何せ50年以前のモデルです当然新品の部品などあるはずもなく、再生品の部品になりますがたまたま手持ちがありましたので交換出来ました。
後はペン先書き味直し調整・インク出調整でまた長くご使用いただけます。

 

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2024/10/09
コラム

【モンブラン】 万年筆 No,146 ゴールド

久し振りのご来店です、このモンブランNo,146ゴールドは2018年4月に当店でお求め頂いた物です、ちょっとインク出が多くなった様な気がするが特に問題は無いとの事です、が2018年から点検もオーバーホールもしてなかったので一度点検をしてほしいとの事で来店されました。

6年もオーバーホールをしてない割には綺麗にお使い頂いております、普段から定期的にお手入れをされているようでした。

今回はオーナーでは出来ない分解洗浄とインク出の微調整をして書き味の点検をしてお返しいたしました。

無論当店でお求め頂いた物ですので、メーカーに出さない修理調整点検は全て無料になります。
分解前の写真を撮り忘れましたのでオーバーホール後の写真のみです。

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