久しぶりにノブレスの修理です、初代ノブレスNo,1147(20金張り)が製造中止になってからもで40年程になります、これ以外にもノブレスのシリーズにはNo,1157・1128・1124・1122と言う品番の万年筆があり、それぞれにボールペンとメカニカルペンシルにローラボールペンがあり、FP、BP、SP、RBと同じデザインで4本セットになるようになっておりました。 正確には日本未発売の金張りのシリーズのボールペンで模様の違うNo.1947/1~4と言う品番で4種類の模様がありましたが、日本にはサンプルしか入荷しておりませんでした。
このノブレスの修理はメーカーでは受け付けてさえくれません、ドイツにも部品が無くなりましたのでその場で返却されます、当店でもほとんど場合修理不可でお返ししますが、例外があり首軸の中のカートリッジインクを差し込む部分の足(突起)が折れて無く、この部分が生きてればオーバーホールで再生でき返る可能性があります。
今回は幸いにもこの足の部分(透明胴軸)が生きておりましたので、預かることにしました。 たまたま出てきたモンブラン、20年以上もほったらかしになっていたとの事です、書こうとした所キャップが開かなく色々と試したがどうにもならなく当店に持ち込まれました。
ご自身であれこれした物ですから、首軸のネジが変形しており胴軸も回りにくい状態でしたので、修理不可で未修理返却を条件に預かることにしました。
まずこびり付いて固着したキャップを外さなければなりません、どの部分も壊すことが出来ません(何せ部品全くありません)ので慎重にキャップを外さねばなりません、キャップを外すのに4日かかりましたが、外れれば後は分解しペン先の直し調整、インナーキャップの調整、首軸のネジの曲がり直しやら手順通りの修理調整になります。
首軸にこびりついたインクの後は取れませんが(無理に取ればメッキがはが剥がれます)ご使用頂く分には問題ないと思いました、これでまた何年も相棒でいてくれるでしょう。
写真は修理が出来上がった物です、キャップが開きませんので修理前の写真はありません。