パーカー旧型ソネット ビゾンフォンセでしょうか、ペン先が曲がっているとの事で持ち込まれました。
年代ものではありますが、全体としてきれいでペン先の曲がりと、首軸が外れているだけで充分に直しと調整でまだまだ使用できると思い修理を受けました、修理後試し書きを行いましたが、滑りもよくインク出もよく気持ちよく書けるようになりました。
万年筆はキッチリと手入れすれば次の代まで受け継ぐことが出来ます。
インクが出にいとか書き味の気になるものを、そのままにせずぜひ直して使ってあげてください。
書き癖、『癖』と言うとあまり良いイメージではないのですが、書き癖は誰にもあるものでたまに「私は書き癖がないので」と言うひとがいますが其れそのものが書き癖で、良い悪いではありません右利き左利き、寝かせる、立てる、右にひねる左にひねる等々、人の数だけ書き癖があります。
貴方はどうですか?自分は寝かせてるかな、立てますかひねり具合はどうですか?
一般的にペン先に近い方を持つ方は万年筆を立てて書くことが多いようで、筆圧も強めで比較的に小さ目の字を書くことが多いようです、逆にペン先より離れて(ペンの後ろの方)持つ人は筆圧は弱めで大き目の字を書かれるひとが多いように感じます。
どのような書き方(持ち方)をされてもそれはその人の個性です、ことさらそれを矯正しようとしますとストレスを感じてしますでしょう、書き癖というものは直りませんし無理に直す必要もないと思います、万年筆は道具ですので道具に「手」を合わすのではなく「道具」を手に合わせるように調整すればあまりストレスを感じないで使えるのではないでしょうか、ただし万年筆には方向性がありますので、それを無視したような書き方はお勧めではありません、また調整もしきれません。
万年筆は一本一本書き味が違います、できるだけその場で調整できるところでお求めになるのが基本です。
ちなみに私はペン先に近いところを持ちかなり立て気味に比較的に強い筆圧のようです、数十年この書き癖ですが一度ついたものは直らないようです、強い筆圧は疲れやすいので軽く書こうと思いますが知らないうちにやはり押さえて書いております。