万年筆の達人のお店 小野萬年筆

ブログ

2020/10/31
コラム

モンブラン旧型ノブレスNo,1157のインク出不良

このモンブランNo,1157は初代のノブレスシリーズの一つで、製造中止になってから30年以上になります。
家のかたずけをしていたら出てきたので、モンブランなら修理して使いたいとの事で依頼を受けました。
ペン先にゆがみがあり、インクを入れたままでしたので固まり詰まっておりました。
30年以前のものになり、ペンカバーと透明胴軸の部品がありませんので壊す事が出来ません、時間をかけてゆっくりと固まったインクを溶かし、分解をしたところエボナイト製のペン芯は再生出来ません、インナーキャップも緩くなっておりこれも交換になりました、胴軸の底のモンブランのマークも無くっておりましたのでこのマークも取り付けました。
初めの2枚の写真は、修理部品交換前の写真です、後の3枚は修理後の写真になります。
このノブレスには他にも20金張りのNo,1147(14金ペン先)No,1128ステンレスタイプ(ステンレスではありません・14金ペン先)、このNo,1128にステンレスのペン先を取り付けたNo,1122がありました、これ以外にも全身をブラックメッキしたNo,1120がありました。
ノブレスは久しぶりでしたので、楽しく修理調整が出来ました。
モンブラン1157分解写真
モンブラン1157ペン先
1157修理後
1157修理後 (2)
1157修理後 (2)
2020/10/26
コラム

ペン先細字直し EFをさらに細くEEFへの直しになります。

手帳にたくさん書き込むので購入したが、国産と違いEFと言えどもやはり太くこのままでは、文字も潰れてインクも滲むため使えないとのとの事でEFをさらに細くしたいとのお持ち込みの依頼を受けました。
国産の細字も所有しているが、ペリカンのM800ブルー縞が気に入っており、このペリカンを常用したいとの事でした。
国産並みの細字とインク出を若干少なく、しかもザラついたり引っかからないようにとの注文です。
ペリカン800ブルーEEFへ-2 (2)
ペリカン800ブルーEEFへ-4 (2)
ペリカン800ブルーEEF-5 (2)
ペリカン800ブルーEEFへ-6 (2)
ペリカン800ブルーEEF後-1
ペリカン800ブルーEEF後-2
ペリカン800ブルーEEF後-3
ペリカン800ブルーEEF後-4
2020/10/17
コラム

ペン先調整、インク出と細字直し


今回はモンブランNo,149 レッドゴールドの「F」を「EF」への直しの依頼とインク出が多いとの事での調整依頼です。
昨年お買い上げ頂きましたが、罫線の細い手帳などへの書き込みが多くなり Fでは少し太く感じるようになり、
インク出も多めで乾きにくいとの事ですので、細くインク出も少なめに調整します。
初めの4枚は調整前のペン先と試筆です。
後の4枚がEFへの調整後の写真です、かなり細く仕上がりました。
当店でお買い上げですので、これもむろん無料での直し調整になります、メーカーに出さない限りは全て無料でしております。
Fの調整前
Fの調整前裏
Fの調整前横
Fの調整前試筆
EFへ細字直し後
EFへ細字直し後-裏
EFへ細字直し後-横
EFへ細字直し後サンプル
2020/09/29
コラム

ペン先細字直し/調整

モンブランNo、146  ”B"  ポイントのペン先細字直しの依頼です、この万年筆は当店で2014年にお求めいただいたものですが、最近太すぎるように感じたので少し細くしたいとの依頼です。
当然、当店でお求めいただいたものはメーカーに出さない限りは全て無料ですので、この直し調整も無料になります。
先の三枚目の写真は調整前で、次の四枚の写真が ”M” への調整後になります、イリジュウムだけをMにするのではなく金の台からMにサイズダウンしますので、ペン先そのものがMになります。 イリジュウムだけを小さすれば細く成りきらないのと見た目が悪くなります、時間はかかりますが仕上がりは大変綺麗になります。
IMG_0307 (2)
IMG_0309 (2)
IMG_0310 (2)
ペン先細字直し後-2
ペン先細字直し後の横
ペン先細字直しの裏-3
細字直し後の試筆
2012/11/25
コラム

書き癖

 書き癖、『癖』と言うとあまり良いイメージではないのですが、書き癖は誰にもあるものでたまに「私は書き癖がないので」と言うひとがいますが其れそのものが書き癖で、良い悪いではありません右利き左利き、寝かせる、立てる、右にひねる左にひねる等々、人の数だけ書き癖があります。
 貴方はどうですか?自分は寝かせてるかな、立てますかひねり具合はどうですか?
 一般的にペン先に近い方を持つ方は万年筆を立てて書くことが多いようで、筆圧も強めで比較的に小さ目の字を書くことが多いようです、逆にペン先より離れて(ペンの後ろの方)持つ人は筆圧は弱めで大き目の字を書かれるひとが多いように感じます。
 どのような書き方(持ち方)をされてもそれはその人の個性です、ことさらそれを矯正しようとしますとストレスを感じてしますでしょう、書き癖というものは直りませんし無理に直す必要もないと思います、万年筆は道具ですので道具に「手」を合わすのではなく「道具」を手に合わせるように調整すればあまりストレスを感じないで使えるのではないでしょうか、ただし万年筆には方向性がありますので、それを無視したような書き方はお勧めではありません、また調整もしきれません。
 万年筆は一本一本書き味が違います、できるだけその場で調整できるところでお求めになるのが基本です。
 ちなみに私はペン先に近いところを持ちかなり立て気味に比較的に強い筆圧のようです、数十年この書き癖ですが一度ついたものは直らないようです、強い筆圧は疲れやすいので軽く書こうと思いますが知らないうちにやはり押さえて書いております。

2012/04/14
コラム

万年筆を使ってますか?

万年筆はボールペンやシャープペンシルと違って文字に”味”があります。

上手下手ではありません、それは万年筆の構造に由来するもので、金の板に切れ目を入れ

先端にイリジュウムをつけただけの単純な構造の中にあります。

万年筆には「方向性」がありどの方向にもうまくインクが出て滑りよく書けると言うものではありません、他の筆記具にはない万年筆だけの特徴ですこれがあるために、書き込めばその人の”書き癖”が付きその人だけのペン先になります、ただこれにはかなりの時間がかかります、何ヶ月あるいは何年とかかります。使いにくいと感じる万年筆を我慢して書き癖をつけるまでに万年筆を使うのが いやになります、それではせっかくの万年筆がもったいなく、無駄になります、人はそれぞれ個性があり一人として同じ書き癖のひとはおりません、新しい万年筆もそのままでは使い辛く感じる場合があります。

当店ではお買い上げいただいたその場でそれぞれの書き癖に合わせて調整さて頂きます、きっちりと調整された万年筆を書き込んでください、世界でたった一つのすばらしい万年筆になります、こうなれば絶対人には貸さないでください、あなたとあなた以外のひとは個性が違うように書き癖も違います。

もちろんネーム入れもその場で出来ます、気軽にお立ち寄りください。

萬年筆
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