2021/09/29
コラム
【モンブラン】万年筆 No,149 ・P149 ・R149ペン先調整
モンブラン No,149ゴールド //プラチナ P149//レッド(ローズ)ゴールドR149の3本まとめてのペン先調整です。
No,149 旧タイプの14金中白のタイプ ”F”ペン先です、オーナーはことさら悪いところは無いように感じられてますが、右に線を引く時にザラツキを感じるとの事ですインク出も悪くありませんが、この右へのザラツキ一点が気になるとの事です、このような調整が最も難しく調整には神経をつかいます、曲がっているものを真っすぐ直す方が易しい修理になります。
No,P149 これは全体的にインクが悪くなんとなく書きずらいとの事です。 このペン先は縦、横、斜めと言わず全体的にザラツキがありかなり書きずらく感じました。
この二本の149はともに誰かが調整たのでしょう、イリジュウムに片減りがありそれがオーナーの書き癖とあっていなかったものと思います、片減りしたものは元には戻りませんので、出来るだけオーナーの希望に近付ける調整になります。
このNo,R149は研磨のし過ぎでイリジュウムが半分になっておりとても書ける状態ではありませんが、何処まで復元できるか調整を実行してみなければ分かりませんが、何とか書ける状態にはなりました、ただしイリジュウムはかなり小さくなりました。
ペン先を研磨しての片減りはオーナーが長く使って付く書き癖と違い、少しの角度の違いでもザラツキや引っ掛かりの原因になります、ペン先の研磨はあくまでもこれ以上方法が無い時の最終手段になります。 まずはペン先に狂いが無いかゆがみが無いかを確認しそれらを調整してから、それでも書き味の悪い場合に初めて研磨をしますがそれも、角が出来るような研磨をしてはいけません、研磨の前も後もしたことが判らい程度に納めなくては再調整が出来なくなります。
この調整が必ず気に入るとは限りませんので再度調整することもあります。
2021/09/24
コラム
【モンブラン】万年筆 No,146 ペン先細字直し
今回はモンブラン 旧型のNo146 「B」ポイントを「M」から少し細目へのペン先細字直しになります。
譲られたとの事ですが、ペン先を内側に捻って持つ癖があるため書き出しのインク出不良になるのと、あまりにも太くて使いずらい世の事で、細くして使いたいとの依頼でした。 もとより”B” ポイントは特殊ペン先になります、ペンポイントを平たくカットしておりますのでペンポイントが紙面に対して平行になるように持たないと初筆が出にくくなります。
このモンブランの ”B” ポイントは たっぷりとインク出て縦が太く横線が細くなりように作られております、よって細かい字や画数の多い文字は少し苦手なことがありますがこのあたりを承知すれば、文字に変化出て楽しい字が書けます漢字の留め払いなども表現しやすくただ太いだけではありません。
今回はとにかく太くて使いずらいとの事でしたので、細字直しをしました。
2021/09/15
コラム
【モンブラン】万年筆 No,149
No,149の インク漏れとペン先の調整です。
お父さんから譲り受けたがインク漏れがすると事での依頼でしたが、インク出も悪くペン先も元のオーナーの書き癖とザラツキもありましたのでその調整もしました。
元より14金の中白のペン先ですが長い間のご使用で真ん中の白いロジュウムメッキがはがれてしまい、金色一色になっております、漏れをそのままにされておりましたのでピストンガイドも錆ており、使える状態ではありませんでした。
ピストンを交換しガイドを磨き、分解出来るところは全て分解し洗いペン先は磨きます、ペン先のゆがみは無いか確認し組み立て直しペン先の調整、インク出の調整になります、これでまた数十年使っていただくことが出来ます。
万年筆は息の長い筆記具です、手入れをすることで次の代まで普通に使っていただけます。
2021/09/10
コラム
【モンブラン】万年筆 旧型 ノブレスNo,1128
モンブラン万年筆 初代ノブレスのNo,1128という万年筆です。
このシリーズには他にNo,1147(20金張り)No,1157(プラチナ仕上げ)No,1122(ステンレスのペン先)の物とNo,1124(軸がブラック仕様)No,1120(キャップのみブラック)これ以外にも軸が金張りで日本で販売されて無い物でNo,1147/1~4の4種類の模様のもがありましたが、いずれも30数年前に製造中止になりました。その後ノブレスは四代にわたりモデルチェンジをしておりますが現在は製造を中止しております。
今回は形見との事で長い間使ってないのでインクが出ないのと、キャップが緩くて抜け落ちるとの依頼でした。
ペン先が締まり過ぎでのインク出不良と、ペン芯の劣化によりインクが出なくなっておりました、新しいペン芯に交換しインナーキャップの調整をし、元のオーナーの書き癖を新しいオーナーに合わせてのペン先の再調整になります。
以前の書き癖を完全に取ることは出来ません、イリジュウムが極端に小さくなってしましますので新しいオーナーに合わせた調整になります。
2021/09/09
コラム
【モンブラン】旧型 4色 ボールペン No,100
今回はモンブランの古いタイプの四色ボールペン No,100の組み立て調整です。
これはもう50年以上も前に製造中止になった物です、バラバラと言え良い状態で残っていたものと思います。
このボールペンはバラバラになった状態で譲られたとの事です、元のオーナーは分解はしたものの組み立てが出来ず長い間そのままになっていたものを譲り受けたとの事です。
このオールドタイマーの四色ボールペンは構造を熟知してないと組み立ては出来ません、またかなり繊細な構造でスプリングの方向などがあり、決められた手順で組み立てないとうまくゆきません、さらにごく小さな部品がありこの部品を無くすことが多くオーナーが自分で分解した時はほぼ修復不可能となる事が多いです。
今回は早々に修復をあきらめそのままに放置されたのが幸いしました。
2021/09/04
コラム
【モンブラン】万年筆 No,145
モンブランのペン先曲がり直しの修理なります。
インクが出ない、太すぎるとの事でしたが、コロナで出てゆけないとの事で郵送での修理依頼です。
届いてみればこのように大きくペン先が曲がっておりました、又元の太さが”M”でしたので「F」位にしてほしいとの依頼です。
落とされたのでしょうか?ぶつけられたのでしょうか?原因はきておりませんが、金ペン先の場合おおかた直りますのでこのような場合あきらめずに一度相談されると良いかと思います。
今回はペン先の曲がり直しをしてから、「F」位に細字直しを行いました。
2021/09/03
コラム
【ペリカン】万年筆 M805
ペリカン M805 ブラックストライプ EFをさらに細字に調整の依頼です。
新品のEFのペン先になりますが、EFと言えども太くてインク出が多めで細かい文字が書きずらく、国産の”F”位にしたいとの事でパイロットの”F”位を目安にとの事でした。
EFとの表示があったので、細いのだろと思って買ったが思った以上に太くて、ご自身の感覚には合わなくてとても使いずらいとの事での依頼でした。
ペン先表示の基準は統一の物がありませんので、各社それぞれが当社はこれが「EF」「F」というように自社の基準で作っており、さらにその時の調整によっても、書き癖によっても同じ表示であっても太さの感じは違ってきますので実際使ってみなければわからないことが多い物です。
万年筆は、ボールペンなどと違って誰が使っても同じということはありません、人の個性の分だけ書き味の違いがあります、万年筆はオーナーの個性、思い、感性に合わせて調整すれば本当の相棒になってくれます。
2021/08/27
コラム
【モンブラン】万年筆 No,149 インク出調整
No,149 18金中白のペン先です、太くなりインクも出過ぎとの事での修理調整です。
かなり古い物で、長い間にペン先がすり減り”F”がかなり太くなってきたのとインクが出すぎるための調整依頼です。
まず分解し古いインクを完全に洗い流し、ペン先の傷変色を磨き綺麗にしてからペン先のゆがみの調整、組み立てには古いシール剤を取り除き新しいシール剤で組み立て直します。
書き癖がついて太くなったペン先を元の”F”へ戻します、今回はそれより少し細目に仕上げましたインク出の調整をしてお返しになります。
このNo,149は一度軸・ペン芯・ペンカバー・キャップを交換しております、このペン先の時代ではない軸がついております、さすがモンブランです数十年前の物でもきちんと部品交換が出来ます。
No,149はモンブランの旗艦商品、ドイツ人の頑固さでしょうか安心してお勧めできます、握り心地の良さ・バンスの良さ・軸の素材の良さ仕上げの丁寧さどれをとってもやはりこれは最高でしょう、それを自分に合うようにきちんと調整しそれを使い倒す、決して大事な物だからと引き出しにしまったままにしてはいけません、
とにかく使ってください、生涯の相棒になります。
2021/08/26
コラム
【モンブラン】万年筆 No,146 吸入不良
年代物のNo,146の吸入不良/インク出不良/ペン先の調整との事での修理です。
故人の形見であり綺麗にしたいとの事で、オーバーホールとペン先調整の依頼を受けました。
インク入れたままで長い間そのままになっていたのでしょう、インク詰まりとペン先が赤く変色しておりました。
分解し超音波洗浄機で洗浄しペン先を磨き組み立て直し、インク出/書き味の調整をしてお返ししました。
万年筆は息の長い筆記具です、キッチリと手入れすることで数十年あるいは次の代までも伝えられるものです。
2021/08/07
コラム
【ペリカン】万年筆 M800 茶縞
ペリカン M800茶縞のEFです、2019年末ごろの発売だったと思います、結構人気があり早めに売り切れました、そのようなことでオーナーは当時手に入れられなくて探しいたところ、プレミア付きでしたが新品の茶縞があったそうです。
”EF”と言えども太く書き味も良くありませんでした、原因はキリ割が真っすぐ入ってなく左右のイリジュウムの大きさが違っておりました、このイリジュウムの大きさを揃えてインク出書き味を整える事で、細く滑らかに安定したインク出になりました。
輸入品は国産の物と比べますとどうしても太く感じます、画数の多い漢字細目の罫線などには使いずらく感じ事もあるようです、仕方ないとあきらめずご自身の書き味を追求されて納得の行く物を長く愛用されてはどうでしょう。