2021/05/21
コラム
【モンブラン】万年筆 No,149 初筆切れ
モンブラン NO,149 初筆切れ直し
このNo,149はイリジュウムの内側の研磨のし過ぎで書き出しが出にくい、ペン芯に古いインク、紙の繊維などが詰まっておりインク出不良となっておりました。
これはイリジュウムの再研磨とオーバーホールで快適にご使用いただけます。
オーナーの書き癖に合わせて調整することにより今まで以上に良い物になると思います。
2021/05/18
コラム
【モンブラン】万年筆 No,149 ペン先調整と手入れ
この モンブラン NO,149は2015年に販売した物です。
久しぶりにお電話があり最近インクの出が悪くなり、書き味も以前に比べザラツキが出るようになったとの事、書いている途中でだんだんインク出が悪くなりかすれてくるとの事でした、いつだったか落としたとの事でどうもそれからでは無いかと思うとの事でした、しばらく我慢して使っていたのだがとの事でした。
萬年筆はこうなると使い込んでも決して良くなりません、ストレスがたまり書くことがおっくうになります愛用の万年筆、我慢などするものではありません。
分解してみますと、ご購入いらいオーバーホールをしてないのでペン先の裏、ペン芯、ペンカバーなどに古いインクがべったりとこびりつき、インクの流れと空気の取入れが阻害されているためのインク出不良でした、引っ掛かりザラツキはわずかですがペン先が曲がっているために(多分ご本人は気が付いていない)出ておりました、これらを修理調整することによりヌラヌラとしたインク出、ザラツキ引っ掛かりの無い快適な書き味が甦りました。
この萬年筆は当店で販売した物ですのでオーナーの書き癖のカルテ(控えは当で店保存してます)に添って全ての作業は無償でさせて頂きました、万年筆は他の筆記具と違い手間がかかりますが此の手間を掛けますと本当に素晴らしい筆記具になります、長年使いこむことによってオーナー以外の書き手を拒むようになります、これを「書き癖が付く」と言います、こうなれば最高の筆記具になります、このようなお手入れは全て当店にお任せください。
2021/05/14
コラム
【モンブラン】万年筆 No,146 細字直し
モンブランNo,146の「B」ポイントを「F」位にと言う依頼です。
全くの新品です、数年前にプレゼントされたとの事でしたが、ペン先が太すぎてとても使えないとの事で眠っていたそうです、細字が好きとの事で何とかならないかと相談されました、モンブランでのペン先交換はどうですかとお勧めしましたがかなり高額になりますのでペン先調整でとの事で受けました、別にEFの万年筆をお持ちと事でしたのでそれり少し太目が良いとの事でF位に調整することしました。
Bポイントになりますとイリジュウムの付け根の金の部分がやはりそれなりに太くできておりますので、細くする場合もペン先全体を細くしFの形にしなければなりません。
Bポイントは0.8㎜に調整さてております、それを0.3㎜~0.4㎜位に削り出します、かなりの手間になりますがキッチリと仕上がればかなり綺麗な仕上がりになります、イリジュウムだけを研磨しても決して細くなりませんし見た目がかなり悪くなります、又しばらく使えば太くなってしまいます。
2021/05/14
コラム
【ペリカン】万年筆 M400 茶縞 細字直し
続いてペリカンM400のEFの細字直しの依頼です。
「EF」と言えでもペリカンは結構太く感じますこのM400 茶縞のEFも決して太くないのですが、日本人には太く感じてしまうのでしょうか、漢字の文化には使いずらさを感じるのかもしれません。
細字直しの依頼はペリカンに限らず結構あります、太めのペン先から細く削り出しますので引っかかったりザラ付いたりはしませんが、やはり手に当たる感じは少し固く感じてしまいます、ですが削り出しの良いところは全くの自分好みの太さに調整出来るところでしょうか、たんに細くと言ってもピンピンに細くしインク出は良くするとか、EFとFの間位が心地よいのか、あるいはMとFの中間位でインク出は次の行に移った時に手に付かないくらいにとか、これはオーナーの好みで二つと同じものはありません。
他の筆記具には無い万年筆だけの特徴です、しかもこのように調整したものはオーナー以外には決して使い心地の良い物ではありません、この世にただ一本の物になります、これが萬年筆のだいご味ではないでしょうかPCの活字は読みやすいですが、個性豊かな自筆の文字は読むのに苦労するときもありますが何かを訴えてきます。
2021/05/13
コラム
【ペリカン】万年筆 M400茶縞 細字直し
ペリカン M400 EFをさらに細くとの依頼です。
もとよりEFとしては本来の元さですが、4ミリ程度の罫線の手帳に使用するので、国産のFからEFくらいの太さにならないかとの依頼がありました。
県外からのご依頼ですので、日頃使用される手帳に希望する太さのサンプルを試筆していただき万年筆に同封頂きました、さらにご自身でわかる範囲での書き癖
右利きか左利きか、ペンは縦てるか寝せ気味か、ペン先の背中は内向きか(体の方を向くか外向きか)、筆圧は弱めか強めか、インク出は多めが好きか少な目か
等を書いたものを同封頂きそれに沿って調整します。
インク出を少な目にとザラ付いたりカリカリした感じが出ないようにとの事でしたので、かなり難しい調整になりました。
2021/05/08
コラム
【ウォーターマン】旧型 万年筆 ペン先調整
旧型のウォーターマン 1990年前のル・マン100のシリーズです。
詰まりでインクが出ません、またザラツキがひどく書ける状態ではありませんでした。
オーバーホールにかなり手間取りました、又ペン先の左がハートポイントから先端にかけてうねるように曲がりがありました。
曲がり直しにインク出の調整で書けるようになりました、もう少しと思うのですが此のペンはここがたぶん一番良い状態だと判断し調整を終わりました、経験上これ以上の調整をしてもよくならないのとかえって悪くなりイリジュウムの寿命を短くすることになると判断しました。
2021/05/08
コラム
【ペリカン】万年筆 M800 緑縞 ペン先調整
ペリカン M800のペン先書き味の調整です。
ペン先のわずかなズレでザラツキと引っ掛かりがあり、インクのつまりもありました。 長い間そのままになっておりペン先回りが汚れております、オーバーホールとペン先の直しをしました。
調整前後の試筆ではインク出はあまり変わりませんが、書き味は格段に良くなっております、ヌラヌラとした書き味に安定したインク出で仕上がりました。
2021/04/16
コラム
【モンブラン】万年筆 No,146 細字直し
今回はモンブラン No,146 OBのペン先をF~EFくらいまでの細字直しです。
譲り受けた万年筆ですが、前オーナーがインクを入れたまま長い間放置されており吸入器は全く動かない状態でした、まず時間をかけてじっくりと固まったインク溶かし分解し古いインクを洗い流すところから始めます。
オーバーホールの後斜めにカットされた極太のペン先を細くして行きますが、イリジュウムだけを小さく研磨しても細くなりません、金ペン先のハートポイント(ペン先の穴)からイリジュウムにかけての両脇から研磨し全体を細くします、ペン先その物を細字に仕立て直します、これで初めて細くなり形の良いペン先仕上がります。
通常一ランク位の細字直しですが、今回は”OB”のような特殊ペン先は、まったく使えないとの事と出来るだけ細くとのたっての依頼でしたので、そのような調整をしました。
2021/04/15
コラム
【モンブラン】万年筆 90周年記念モデル No,149 初筆切れ
90周年のNo,149の書き出し、途中のインク切れです。
見た目は問題ないように見えますペン先もそろってます、イリジュウムもきれいに見えます。
原因はイリジュウムの研磨のし過ぎによるイリジュウムの内側の取りすぎとペン先のゆがみになります、曲がりではありません原因はわかりませんが新品でもあります、これがありますとインクが掠れたり不安定になったりします、分解してみないと分かりません、今回は同時にイリジュウムの内側の研磨のし過ぎもありましたのでゆがみに気付かないでいきなりイリジュウムの研磨をしても改善されません、イリジュウムが片ベリしてペン先の寿命をちじめます。
まずは歪みを疑ってみてペン先全体の形を整える事からです、おおかたはこれできれいに書けるようになります、次にの研磨をしますがこれもイリジュウムの形が変わるような研磨はしません、必要最小限にとどめます。
今のこの調整が必ずオーナーの理想とは限りません、その理想に近づけるために再度調整が出来るように常に余裕を持たせるようにしております。
2021/04/13
コラム
【モンブラン】万年筆 No,147 ペン先曲がり直し
モンブラン No,147 トラベラーのペン先曲がり直しです。
No,146と同じサイズ同じペン先ですがNo,146は吸入式に対し、このNo,147はカートリッジ式になり専用の革のペンポーチが付きそこにカートリッジインク6個が装填されるようになってます。
使用中机から転がって落としてしまったと事です、ペン先折れなくてよかったですですがイリジュウムの際で曲がっておりますので、曲がり直しの途中でどうしてもイリジュウムをペンチ(専用工具)で挟み起こしますのでこの時に、稀に折れることがありますこれは修理を実行してみなくてはわかりませんので、折れる場合もありますとの了解を得てからの修理になります(折れる確率は少ないのですが)。
今回はうまく直りますした、曲がったこともほぼ判らず復元出来ました。