2021/05/08
コラム
【ウォーターマン】旧型 万年筆 ペン先調整
旧型のウォーターマン 1990年前のル・マン100のシリーズです。
詰まりでインクが出ません、またザラツキがひどく書ける状態ではありませんでした。
オーバーホールにかなり手間取りました、又ペン先の左がハートポイントから先端にかけてうねるように曲がりがありました。
曲がり直しにインク出の調整で書けるようになりました、もう少しと思うのですが此のペンはここがたぶん一番良い状態だと判断し調整を終わりました、経験上これ以上の調整をしてもよくならないのとかえって悪くなりイリジュウムの寿命を短くすることになると判断しました。
2021/05/08
コラム
【ペリカン】万年筆 M800 緑縞 ペン先調整
ペリカン M800のペン先書き味の調整です。
ペン先のわずかなズレでザラツキと引っ掛かりがあり、インクのつまりもありました。 長い間そのままになっておりペン先回りが汚れております、オーバーホールとペン先の直しをしました。
調整前後の試筆ではインク出はあまり変わりませんが、書き味は格段に良くなっております、ヌラヌラとした書き味に安定したインク出で仕上がりました。
2021/04/16
コラム
【モンブラン】万年筆 No,146 細字直し
今回はモンブラン No,146 OBのペン先をF~EFくらいまでの細字直しです。
譲り受けた万年筆ですが、前オーナーがインクを入れたまま長い間放置されており吸入器は全く動かない状態でした、まず時間をかけてじっくりと固まったインク溶かし分解し古いインクを洗い流すところから始めます。
オーバーホールの後斜めにカットされた極太のペン先を細くして行きますが、イリジュウムだけを小さく研磨しても細くなりません、金ペン先のハートポイント(ペン先の穴)からイリジュウムにかけての両脇から研磨し全体を細くします、ペン先その物を細字に仕立て直します、これで初めて細くなり形の良いペン先仕上がります。
通常一ランク位の細字直しですが、今回は”OB”のような特殊ペン先は、まったく使えないとの事と出来るだけ細くとのたっての依頼でしたので、そのような調整をしました。
2021/04/15
コラム
【モンブラン】万年筆 90周年記念モデル No,149 初筆切れ
90周年のNo,149の書き出し、途中のインク切れです。
見た目は問題ないように見えますペン先もそろってます、イリジュウムもきれいに見えます。
原因はイリジュウムの研磨のし過ぎによるイリジュウムの内側の取りすぎとペン先のゆがみになります、曲がりではありません原因はわかりませんが新品でもあります、これがありますとインクが掠れたり不安定になったりします、分解してみないと分かりません、今回は同時にイリジュウムの内側の研磨のし過ぎもありましたのでゆがみに気付かないでいきなりイリジュウムの研磨をしても改善されません、イリジュウムが片ベリしてペン先の寿命をちじめます。
まずは歪みを疑ってみてペン先全体の形を整える事からです、おおかたはこれできれいに書けるようになります、次にの研磨をしますがこれもイリジュウムの形が変わるような研磨はしません、必要最小限にとどめます。
今のこの調整が必ずオーナーの理想とは限りません、その理想に近づけるために再度調整が出来るように常に余裕を持たせるようにしております。
2021/04/13
コラム
【モンブラン】万年筆 No,147 ペン先曲がり直し
モンブラン No,147 トラベラーのペン先曲がり直しです。
No,146と同じサイズ同じペン先ですがNo,146は吸入式に対し、このNo,147はカートリッジ式になり専用の革のペンポーチが付きそこにカートリッジインク6個が装填されるようになってます。
使用中机から転がって落としてしまったと事です、ペン先折れなくてよかったですですがイリジュウムの際で曲がっておりますので、曲がり直しの途中でどうしてもイリジュウムをペンチ(専用工具)で挟み起こしますのでこの時に、稀に折れることがありますこれは修理を実行してみなくてはわかりませんので、折れる場合もありますとの了解を得てからの修理になります(折れる確率は少ないのですが)。
今回はうまく直りますした、曲がったこともほぼ判らず復元出来ました。
2021/04/09
コラム
【モンブラン】万年筆 No,149 14金 中白タイプ
ペン先細字直し EFをEEF位に
今回は モンブラン 旧型NO,149 14金ペン先の曲がり直しと細字直しです。
EFのペン先ですが国産のEFと比べればかなり太いのとインクが多く出すぎるとの事でした。
このペン先はわずかに横に曲がっており、またイリジュウムの先端で開いておりそのせいでインク出も多く書き味も悪く使いずらい物でした、古いインクがこびりつきピストンの動きも悪くなっておりました。
まずは全てを分解し、古いインクを完全に洗い流し赤く変色したペン先を磨き、ペン先の曲がり直しを行いますこの時にペン先全体のゆがみも調整します、これを適当にしますと仕上がった時のインク出に影響を及ぼします、これらを調整点検して組み立ててからペン先の細字直しを行います。
今回はかなり細く仕上げました、国産のEFと同じくらいにと言う依頼でした、これくらい細くしても引っ掛かり、ザラ付などはありません。
2021/03/30
コラム
【モンブラン】万年筆 作家シリーズ エドガー・アラン・ポー
No,149 14金 中白タイプ
作家シリーズのエドガー・アラン・ポーは細字直しの依頼です、「M」から「F」位へとの依頼です。
イリジュウムだけを小さくすれば細くなり切らないのと、ペン先の形が悪くなり見た目が良くありませんので、ペン先全体を整えながら細字直しをして行きます。
No,149は書き出しが切れる(初筆切れ)との事でした。
共に調整後実際に原稿用紙にテスト筆記を行い依頼道理の仕上がりになっているか確認しました。
2021/03/18
コラム
【ペリカン】萬年筆 M800 緑縞
今日は、ペリカン M800 緑縞の胴軸のひび割れとペン先の曲がり直しです。
写真のように胴軸に大きくヒビが入っております、又写真では判りずらいのですがペン先もずれて曲がっております。
このペリカンは2014年にお求め頂いたものです。
胴軸はメーカーでの部品交換を依頼しますが、ペン先の曲がり直しは当店で行いました。
部品交換は有料ですがペン先曲がり直しは当店で販売した物ですので無料になります。
ペン先の直しは個人の好み(書き癖)が強く出ますので、対面もしくは癖をお伝え頂いての調整がベストとの思いで行っております。
2021/03/16
コラム
【モンブラン】万年筆 No,149 14金 中白タイプ
No,149 14金 中白タイプの書き出しの切れ(初筆切れ)直しの依頼です。
この14金のタイプはかなり古い物ですが、これは一度胴軸の交換をされてますペン芯は当時のままのエボナイト製です。
さすがにモンブランです、これほど古い物でもちゃんと部品交換が出来ます、このオーナーは若い女性の方でこのNo,149が発売されてた頃はご存じないはずですが新たに入手されたのでしょう、このようにキッチリとご自身の書き癖に調整されることで今後数十年相棒として寄り添ってくれることでしょう。
調整後の試し書きも私ともう一人別の人で原稿用紙に試筆しましたので間違いの無いことと思います。
文字どうりに万年筆、本当に息の長い物になります盆暮くらいで結構ですのでインクを使い切った時に水を数回(4~5回位)吸入して中を洗ってください、これでかなりインク詰まりは防げます。
2021/03/16
コラム
【モンブラン】万年筆 作家シリーズ エドガー・アラン・ポー
1998年の作家シリーズ エドガー・アラン・ポー 限定数 14.000本のうちの一本です。
ペン先の細字直し「M」を「Fをもう少し細目にEF寄りに」と言う依頼でした。
二ランク近くサイズダウンをしますと、”M”との差が大きすぎてザラツキや引っ掛かりを感じてしまいますので、細くしてもインク出は潤沢にザラツキが無いように、しかもペン先全体の形が悪くならないように、その点に注意を払いながら調整をしました。
仕上がり後は別人(私以外)による原稿用紙への試筆で確認しました。